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将来の救急搬送のビジョン

救急車が1回あたり出動するとどれほどのコストがかかるかご存知でしょうか?

 

一般的に1回あたり約4万5千円と言われています。尊い人命が救われることを考えれば、安心して生活するには必要不可欠なライフインフラです。

 

しかし、高齢化社会においては、持続的な救急搬送が継続可能であるのか、慎重にデータから判断することも求められています。

 

本記事では都市計画という観点から、将来の救急搬送について考察したいと思います。

 

救急搬送の利用実態

救急搬送の利用実態を年代で区分すると、現在では高齢者が過半数を占めていることがわかります。

 

救急車の年齢区分別搬送人員構成比率の推移(出典:消防庁)

平成9年から平成29年までで、成人では大きく利用人数は変わらないものの、高齢者の利用割合では平成9年に約40%であったところから、平成29年では約60%となり、20年間で約20%程度増加していることがわかります。

 

これだけでは高齢化と救急搬送の関係を示すには不十分ですが、ラフにみれば一定の線形的な関係があることが推察されます。主要病院から離れた地域および中山間部などを中心に将来的に高齢化とともに、搬送状況においても連動して変化が起きることは想像に難くありません。

 

高齢化社会である日本において、目をそらすことができない現実ですが、救急搬送は必要不可欠なライフインフラであるだけに大変悩ましい社会課題であると言えます。

 

救急搬送の都市計画的問題

ここで都市計画という観点から持続的な救急搬送について考えてみましょう。

 

つづく



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