地理情報データの分析では、対象とする画像の空間分解能が高ければ高いほど、計算コストが高くなるという性質があります。こうした問題により、強力なGANの登場する一方で、実用のうえでは考慮しなくてはいけない問題といえます。
このような問題に有用な研究が、昨年に発表されていました。スタンフォード大学のSwetava Ganguli氏らによる GeoGAN: A Conditional GAN with Reconstruction and Style Loss to Generate Standard Layer of Maps from Satellite Images という論文において、より実践的な結果が報告されています。エンコーダ付とない場合でのcGAN、RealNVPを用いた場合の3パターンを試し、15エポックでハイパーパラメータの探索がなく、結果が得られたことが報告されています。
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予測精度はもちろんとして、このような学習の高速化に向けたデータセットの集め方やモデル構築の改善はとても重要な観点と考えられます。地理情報に限った問題ではありませんが、当面はこうした点が注目されていくものと思われます。直接は関係ありませんが、Deep Learningの実用においてタイルマップシステムの存在も大きいと感じさせられます。